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合縁奇縁 |
あいえんきえん |
合縁機縁 |
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人の交わりには自ずから気心の合う合わないがあるが、それもみな不思議な縁によるものであるという意。 |
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浄、心中宵庚申「人には―、血を分けた親子でも仲の悪いが有るもの」 |
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相碁井目 |
あいごせいもく |
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《広辞苑では別単語としてしか記載無し》 |
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(UP主解釈 碁を相碁で打つ人と井目で打つ人、くらいの力の差。力量に差があること。雲泥の差。) |
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あいご【相碁】アヒ |
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腕前が互いに等しい者同士の囲碁。 |
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せいもく【井目・聖目・星目】 |
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@碁盤の目の上に印した九つの黒点。星。 |
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A囲碁で、技量に大差がある場合、下手が、あらかじめ の9ヵ所に石を置いて始める対局(九子局)をいう |
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。井目碁。もっと差があることを【井目風鈴付】という。囲碁で、井目以上に技量の差がある場合、さらに四 |
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すみの星から隅へ向けてぶら下がるように置石を加えることをいう。転じて、腕前が甚だしく相違するたとえ。 |
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愛別離苦 |
あいべつり く |
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〔仏〕親・兄弟・妻子など愛する者と生別・死別する苦しみ。八苦の一。 |
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曖昧模糊 |
あいまい‐もこ |
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物事がぼんやりしていて、はっきりしないさま。「―とした説明」 |
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青息吐息 |
あおいき‐といき |
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嘆息する時や弱った時に出すためいき。また、そのためいきの出るような状態。浄、菅原伝授手習鑑「物を |
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もえ言はず―、五色の息を一時に」。「―の暮し」 |
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悪事千里 |
あくじせんり |
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悪事千里を走る、悪事千里を行くの略 |
[北夢瑣言6「好事不出門、悪事行千里」] |
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悪い行いはすぐ世間に知れわたること。 |
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悪戦苦闘 |
あくせんくとう |
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強敵に対して必死にたたかうこと。転じて、困難にうちかつために懸命に努力すること。 |
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悪人正機 |
あくにんしょうき |
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悪人正機説
あくにんしょうきせつに同じ。 |
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〔仏〕阿弥陀仏の本願は悪人を救うことが目的であり、悪人こそ往生するにふさわしい機根であるということ |
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または説。「歎異抄」などに説かれる。 |
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握髪吐哺 |
あくはつとほ |
吐哺捉髪トホソクハツに同じ。 |
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吐哺捉髪
とほそくはつ [史記魯周公世家] |
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(周公旦が来客があると、食べかけたものを吐き、洗いかけた髪を握って出迎えたという故事から)
政府の当 |
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局者が政治に心を砕き、賢人の言を求めるために寸時も安居しないことにいう。握髪吐哺。 |
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可惜身命 |
あたらしんみょう |
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体や命を大切にすること。⇔不惜身命フシヤクシンミヨウ。 |
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阿鼻叫喚 |
あびきょうかん |
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@阿鼻地獄の苦に堪えられないで泣き叫ぶさま。 |
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A転じて、甚だしい惨状を形容する語。「―の巷と化す」 |
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蛙鳴蝉噪 |
あめいせんそう |
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(蛙や蝉がやかましく鳴くことから) |
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@がやがやしゃべること。 |
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Aへたな文章やつまらない議論をあざけっていう語。 |
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阿諛便佞 |
あゆべんねい |
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あ‐ゆ【阿諛】 |
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おもねりへつらうこと。おべっか。「―迎合」「―追従ツイシヨウ」 |
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べん‐ねい【便佞】 |
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口さきが巧みで人の気に入るようにたちまわり、心のねじけていること。 |
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晏子之御 |
あんし‐の‐ぎょ |
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[史記晏平仲伝](斉の宰相晏嬰の御者が、その地位におごっていたのを、妻のいさめで行いを慎んだとい |
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う故事から)
他人の 権威に寄りかかって得意になること。 |
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暗中模索 |
あんちゅう‐もさく |
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[隋唐佳話中]くらやみの中で手さぐりで捜すこと。転じて、手がかりのない物事をさがしもとめること。 |
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唯唯諾諾 |
いい‐だくだく |
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「はいはい」と人の意見に盲従するさま。「―として従う」 |
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位階勲等 |
いかいくんとう |
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それぞれ次の通り。併せて人の身分・地位、国家に対する功労をいう。 |
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い‐かい【位階】 |
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(地位・身分の序列・等級の意) |
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@古代、朝廷の官人の地位・序列を示す身分標識。603年の冠位十二階に始まり、次第に細分され、大 |
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宝・養老の官位令で
、親王・内親王の4階(一品イツポン〜四品)、諸王の14階(正一位〜従五位下)、諸臣 |
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の30階(正一位〜少初位下)に整備。姓カバネと異なって個人に授与され、功労によって昇進、その位階に |
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相当する官職に任じた。 |
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A栄典の一種。国家に勲功・功績ある者に与えられる位。文位に対する武位で12等の勲位がある。明治 |
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憲法下では16階(正・従に分けて一位から八位まで)と八等、新憲法後は死没者に対する追賜・昇叙と生 |
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存者叙勲がある。 |
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くん‐とう【勲等】 |
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国家が勲功ある者を賞するため、1875〜76年(明治8〜9)に設けた栄典の等級。大勲位のほか、勲一等 |
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から勲八等まであり、各等に応じた勲章がある。 |
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衣冠束帯 |
いかん‐そくたい |
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最高の正装である「束帯」と、それに次ぐ正装である「衣冠」とを合せた語。公家の正装をいう。 |
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意気軒昂 |
いき‐けんこう |
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意気込みが盛んであるさま。「―たる若者」 |
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異曲同工 |
いきょく‐どうこう |
同工異曲に同じ。 |
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同工異曲
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どうこう‐いきょく |
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[韓愈、進学解](音楽・詩文などで)手法は同じであるが、趣の異なること。また、見かけは異なっている |
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ようだが中身は 同じであることにもいう。異曲同工。 |
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異口同音 |
いく‐どうおん |
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多くの人が口をそろえて同じことを言うこと。多くの人の説が一致すること。「―に反対を唱えた」 |
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石部金吉 |
いしべ‐きんきち |
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(石と金と二つの硬いものを並べて人名めかしたもの)
きわめて物堅い人。融通のきかない人。 |
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以心伝心 |
いしん‐でんしん |
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@〔仏〕禅家で、言語では表されない真理を師から弟子の心に伝えること。 |
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A思うことが言葉によらず、互いの心から心に伝わること。「―で通ずる」 |
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一衣帯水 |
いちいたい‐すい |
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[陳書後主紀]一筋の帯のような狭い川・海。その狭い川や海峡をへだてて近接していることをいう。「―の地」 |
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一言居士 |
いちげん‐こじ |
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何事にも自分の意見を一言しなければ気のすまぬ性質の人。 |
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一期一会 |
いちご‐いちえ |
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(茶会の心得から。利休の弟子宗二(1544〜1590)の「山上宗二記」に「一期に一度の会」と見える)
生 |
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涯にただ1度まみえること。一生に一度限りであること。「―の縁」 |
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一字千金 |
いちじ‐せんきん |
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(秦の呂不韋が、呂氏春秋を著作した時に、1字でも添削し得た者に千金を与えようといった故事から) |
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@きわめて価値ある立派な文字や文章。 |
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A厚い恩恵のたとえ。 |
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一日千秋 |
いちじつ‐せんしゅう |
一日三秋に同じ。 |
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一日三秋
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いちじつ‐さんしゅう |
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[詩経国風、采葛](1日会わないと3年もの間会わないように思うことから)
非常に思い慕うこと。また、待ち |
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遠しいこ と。一日千秋。 |
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一罰百戒 |
いちばつ‐ひゃっかい |
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一人を罰して、多くの人の戒めとすること。 |
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一病息災 |
いちびょう‐そくさい |
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持病が一つくらいある方が、無病の人よりも健康に注意し、かえって長生きできるということ。 |
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一部始終 |
いちぶ‐しじゅう |
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書物の始めから終りまで。また、事の始めから終りまで。顛末。一伍一什。「事件の―を語る」 |
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一望千里 |
いちぼうせんり |
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(漢字源)見渡すかぎり広々としていること。 |
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一網打尽 |
いちもう‐だじん |
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[宋史范純仁伝](網をうって一度に多くの魚を捕えることから)
一味の者を一度に捕えつくすこと。 |
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一目瞭然 |
いちもく‐りょうぜん |
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ひと目見てよくわかること。 |
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一陽来復 |
いちよう‐らいふく |
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@陰がきわまって陽がかえってくること。陰暦11月または冬至の称。 |
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A冬が去り春が来ること。 |
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B悪い事ばかりあったのがようやく回復して善い方に向いてくること。 |
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一蓮托生 |
いちれん‐たくしょう |
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@死後、ともに極楽に往生して、同一の蓮華に身を托すること。 |
|
A善くても悪くても行動・運命をともにすること。 |
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一攫千金 |
いっかく‐せんきん |
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(大金を一つかみでとる意)
ちょっとした仕事で労せずに一時に巨大な利を得ること。「―を夢みる」 |
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一家団欒 |
いっか‐だんらん |
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一家族が集まってなごみ楽しむこと。 |
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一喜一憂 |
いっき‐いちゆう |
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情況が変るたびに喜んだり心配したりして落ち着かないこと。 |
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一気呵成 |
いっき‐かせい |
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一息に文章などを作りあげること。また、物事を一気になしとげること。 |
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一騎当千 |
いっき‐とうせん |
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(イッキトウゼンとも) 1騎で千人の敵を相手にすることができるほど強いこと。一人当千。 |
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一挙一動 |
いっきょ‐いちどう |
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一つ一つのふるまい。一挙手一投足。「―を見守る」 |
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いっきょしゅ‐いっとうそく【一挙手一投足】 |
|
[韓愈、応科目時与人書](一度手をあげ、足を動かす意から) |
|
@わずかな労力。少しの努力。「―の労を惜しむ」 |
|
Aこまかないちいちの動作。一挙一動。「―に注目する」 |
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一挙両得 |
いっきょ‐りょうとく |
|
[晋書束 伝]一つの事をして二つの利益を収めること。一石二鳥。 |
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一国一城 |
いっこく‐いちじょう |
|
@一つの国を領し一つの城を有すること。転じて、他の干渉・援助を受けず、独立していること。「―の主」 |
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A一つの国に城一つだけを置くこと。江戸初期、幕府の大名統制策として、「一国一城の令」が出された。 |
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一刻千金 |
いっこく‐せんきん |
|
[蘇軾、春夜詩「春宵一刻直千金」]春の宵の一ときは千金にも価することから、大切な時や楽しい時の |
|
過ぎやすいのを惜しんでいう。 |
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一切合切 |
いっさい‐がっさい |
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なにもかも。すべて。残らず。「一切合財」とも書く。「財産の―を失う」 |
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一殺多生 |
いっせつ‐たしょう |
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〔仏〕一人を殺して多くの人を生かすこと。大利のために小害をなすこと。いっさつたしょう。 |
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一視同仁 |
いっし‐どうじん |
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[韓愈、原人]親疎の差別をせず、すべての人を平等に見て仁愛を施すこと。 |
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一瀉千里 |
いっしゃ‐せんり |
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[韓愈、貞女峡詩](一たび流れ出ると一気に千里も流れ去る水の勢いの意) |
|
@物事が速やかにはかどり進むこと。 |
|
A文章や弁舌のよどみないことのたとえ。 |
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一生懸命 |
いっしょう‐けんめい |
イッショケンメイ(一所懸命)の転。 |
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いっしょ‐けんめい【一所懸命】 |
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@賜った1ヵ所の領地を生命にかけて生活の頼みとすること。また、その領地。太平記33「―の地を没収せ |
|
る」 |
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A物事を命がけですること。必死。一生懸命。「試験を控えて―に勉強する」 |
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一唱三嘆・一倡三歎
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いっしょう‐さんたん |
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[礼記楽記]宗廟の祭祀で楽を奏するとき、一人が発声すると三人がこれに和し歌うこと。転じて、よい詩 |
|
文・音楽をほめ るのに用いることば。 |
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一将万骨 |
いっしょうばんこつ |
|
一将功成りて万骨枯る |
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[曹松、己亥歳詩]一人の将軍が功名を立て得たのは、幾万の兵が屍シカバネを戦場にさらした結果である。 |
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功績が上層の幹部のみに帰せられ、その下で犠牲になって働いた多くの人々が顧みられないことを嘆く |
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語。 |
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一触即発 |
いっしょく‐そくはつ |
|
ちょっとふれてもすぐ爆発しそうなこと。危機に直面していること。 |
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一心同体 |
いっしん‐どうたい |
|
異なったものが一つの心、同じ体のような強固な結合をすること。「夫婦は―」 |
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一心不乱
|
いっしん‐ふらん |
|
一つの事に心を注いで他の事のために乱れないこと。曾我物語12「―に念仏す」。「―に仕事をする」 |
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一炊之夢 |
いっすいのゆめ |
|
[李泌、枕中記](唐の盧生ロセイという青年が趙の都の邯鄲カンタンで道士の枕をかりて寝たところ、人生1代 |
|
の栄華を夢に見た、さめてみれば、たきかけの粟がまだ煮えきらないくらいの短い時間であったという故事) |
|
人生の栄華のはかないことにいう。黄粱コウリヨウの夢。邯鄲の夢。盧生の夢。 |
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一世風靡 |
いっせいふうび |
一世を風靡する |
|
ある時代にその名声を知らぬ人がないほど有名になる。「一世を風靡した歌手」 |
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一石二鳥 |
いっせき‐にちょう |
|
(to
kill two birds with one stone) 一つの石を投げて2羽の鳥を殺すこと。一つの行為から同時に二つの |
|
利益を得ること。一挙両得。 |
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一知半解 |
いっち‐はんかい |
|
[滄浪詩話]知ることのきわめて浅薄なこと。知識が十分に自分のものとなっていないこと。なまわかり。 |
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一朝一夕 |
いっちょう‐いっせき |
|
[易経坤]ひと朝かひと晩。わずかな時日。太平記1「ただ禍―の故にあらず」。「―にはできない」 |
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一長一短 |
いっちょう‐いったん |
|
長所もあるが短所もあること。「どっちにも―がある」 |
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一刀両断 |
いっとう‐りょうだん |
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[朱子語録] |
|
@ひとたちでまっぷたつに斬ること。 |
|
A断固たる処置をすること。決断の速やかなさまにいう。 |
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意馬心猿 |
いば‐しんえん |
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〔仏〕煩悩・欲情・妄念のおさえがたいのを、奔走する馬やさわぎたてる猿の制しがたいのにたとえていう語。 |
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威風堂堂 |
いふうとどうどう |
|
い‐ふう【威風】 |
|
威光・威厳のある様子。「―あたりを払う」「―堂々」 |
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どう‐どう【堂堂】 |
|
容儀などのいかめしく立派なさま。衆にすぐれているさま。「―たる態度」「―とした体躯」「威風―」 |
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韋編三絶 |
いへんさんぜつ |
|
[史記孔子世家](孔子が晩年易エキを好んで読み、書物のとじ紐が3度も切れた故事から)
書物を熟読する |
|
こと。読書に熱心なこと。 |
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意味深長 |
いみ‐しんちょう |
|
[朱熹、論語序説]意味が深く、含蓄のあること。言外に意味のあること。「―な言葉」 |
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陰陰滅滅
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いんいん‐めつめつ |
|
陰気で気がめいるさま。「―たる雰囲気」「―とした気分」 |
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因果応報 |
いんが‐おうほう |
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〔仏〕過去における善悪の業ゴウに応じて現在における幸不幸の果報を生じ、現在の業に応じて未来の |
|
果報を生ずること。 |
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殷鑑不遠 |
いんかんとおからず |
|
[詩経大雅、蕩](殷王朝は前代の夏カが滅亡したことを鑑カガミとして戒めよの意)
失敗の先例は遠くに |
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求めなくとも、すぐ目の前にある。 |
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慇懃無礼 |
いんぎん‐ぶれい |
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うわべはていねいなようで、実は尊大であること。「―な応対」 |
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因循姑息 |
いんじゅん‐こそく |
|
古いしきたりにこだわって、その場しのぎに終始すること。「―なやり方」 |
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有為転変 |
うい‐てんぺん |
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(ウイテンベンとも)〔仏〕この世は因縁によって仮にできているから、移り変ってしばらくも一定の状態にな |
|
いこと。世事の移り変りやすいこと。有為無常。 |
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右往左往 |
うおう‐さおう |
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(ウオウザオウとも)
秩序なくあちらへ行ったりこちらへ行ったりすること。混乱の状態などにいう。「煙にまか |
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れて―する」 |
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羽化登仙 |
うか‐とうせん |
|
中国の古い信仰で、人間に羽が生えて仙人となって天に登ること。 |
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右顧左眄 |
うこ‐さべん |
|
(右をふりむき、左をながし目で見る意)
人の思わくなど周囲の様子を窺ってばかりいて決断をためらうこ |
|
と。左顧右眄。 「いたずらに―する」 |
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有象無象・有相無相
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うぞう‐むぞう |
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@〔仏〕宇宙にある有形・無形の一切の物。森羅万象シンラバンシヨウ。 |
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A世にいくらでもある種々雑多なつまらない人々。通言総籬ツウゲンソウマガキ「―を引つれて、何島がござりや |
|
した」。「―の集まり」 |
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内股膏薬 |
うちまた‐ごうやく |
|
内股に貼ハった膏薬のように、あちらについたりこちらについたりして、定見・節操のない者。 |
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雲散霧消 |
うんさん‐むしょう |
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雲や霧が消え失せるように、物事が一時に消えてなくなること。雲消霧散。 |
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運否天賦 |
うんぷ‐てんぷ |
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人の運不運は天のなすところであるの意。運を天にまかせること。七番日記「竹の子の―の出どこかな」 |
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栄枯盛衰 |
えいこせいすい |
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えい‐こ【栄枯】 |
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(草木の繁ることと枯れることの意から)
栄えることと衰えること。「―盛衰」 |
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せい‐すい【盛衰】 |
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盛んになることと衰えること。隆替。「栄枯―」 |
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易姓革命 |
えきせい‐かくめい |
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中国古来の政治思想。天子は天命を受けて天下を治めるが、もしその家(姓)に不徳の者が出れば、 |
|
別の有徳者が天命を受けて新しい王朝を開くということ。 |
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依怙贔屓 |
えこ‐ひいき |
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みなに公平でなく、ある人を特にひいきにすること。かたびいき。 |
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得手勝手 |
えて‐かって |
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他人のことはかまわず、自分の都合のよいことばかり考えること。手前勝手。「―な振舞い」「―をいう」 |
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遠交近攻 |
えんこう‐きんこう |
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中国、戦国時代に魏の范雎ハンシヨの唱えた外交政策。遠い国と親しく交際を結んでおいて、近い国々を |
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攻め取る策。秦はこれ を採用して他の6国を滅ぼした。 |
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厭離穢土 |
えんり‐えど |
|
この世をけがれた世界として厭イトい離れること。徒然草「六塵の楽欲多しといへども皆―しつべし」 |
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傍目八目 |
おかめ‐はちもく |
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他人の囲碁を傍で見ていると、実際に対局している時よりよく手がよめること。転じて、第三者には、物事 |
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の是非、利・不利が当事者以上にわかること。 |
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温故知新 |
おんこ‐ちしん |
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[論語為政「温故而知新、可以為師矣」](古い事柄も新しい物事もよく知っていて初めて人の師となるに |
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ふさわしい意) |
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昔の物事を研究し吟味して、そこから新しい知識や見解を得ること。古きをたずねて新しきを知る。 |
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乳母日傘 |
おんば‐ひがさ |
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乳母ウバに抱かれ日傘をさしかけられなどして大事に育てられること。「おんばひからかさ」とも。 |
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開口一番 |
かいこう‐いちばん |
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話を始めるやいなや。 |
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鎧袖一触 |
がいしゅう‐いっしょく |
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鎧の袖でちょっと触れる程度のわずかな力で、たやすく相手を打ち負かすこと。 |
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日本外史2「至如平清盛輩、臣―、皆自倒耳」 |
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快刀乱麻 |
かいとうらんま |
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杜甫、戯題画山水図歌「焉得并州快剪刀剪取呉松半江水」](切れ味のよい刀剣で、乱れもつれた麻を切 |
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る意) 紛糾して
る物事を、てきぱきと手際よく処理すること。快刀乱麻を断つ。 |
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偕老同穴 |
かいろう‐どうけつ |
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@[詩経王風、大車]生きては共に老い、死しては同じ穴に葬られる意で、夫婦が仲むつまじく連れ添うこ |
|
と。平治物語 「―の契り深かりし入道にはおくれ給ひぬ」 |
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Aカイロウドウケツ科の六放海綿類の一群。単体で円筒状、広い胃腔をもつ。上端の口は半球状に膨出し |
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た節状板で覆われ、ガラス質の骨格は格子状、下端は延びて長い根毛になり深海底に立つ。胃腔中にド |
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ウケツエビがすみ、多く雌雄1対が共にいることからこのエビに「偕老同穴」の名がつき、のち海綿の名とな |
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った。 |
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加持祈祷 |
かじ‐きとう |
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仏の力を信者に加え保たせる「祈祷」が「加持」とも言われ、並称されるようになった言葉。 |
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臥薪嘗胆 |
がしん‐しょうたん |
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(春秋時代、呉王夫差フサが越王勾践コウセンを討って父の仇を報じようと志し、常に薪の中に臥して身を苦 |
|
しめ、また、勾践が呉を討って会稽の恥をすすごうと期し、にがい胆を時々なめて報復を忘れまいとした故 |
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事から)
仇をはらそうと長い間苦心・苦労を重ねること。転じて、将来の成功を期して長い間辛苦艱難する |
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こと。 |
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花鳥風月 |
かちょう‐ふうげつ |
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@天地自然の美しい景色。 |
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A風流な遊び。 |
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隔靴掻痒 |
かっか‐そうよう |
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[詩話総亀]靴の外部から足のかゆい所をかくように、はがゆく、もどかしいことをいう。 |
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我田引水 |
がでん‐いんすい |
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(自分の田へ水を引く意)
物事を、自分の利益となるようにひきつけて言ったり、したりすること。「その理屈 |
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は―に過ぎる」 |
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画竜点睛 |
がりょう‐てんせい |
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[歴代名画記7](梁の画家張僧 チヨウソウヨウが金陵安楽寺の壁画に白竜を描いて、その睛ヒトミを書きこん |
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だところ、たちまち風雲生じて白竜は天に上ったという故事から)
事物の眼目となるところ。物事を立派に完 |
|
成させるための最後の仕上げ。また、わずかなことで、全体がひきたつたとえ。「―を欠く」 |
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迦陵頻伽 |
かりょうびんが |
|
(梵語
kalavi ka 妙音鳥・好声鳥などと意訳) 仏教で雪山または極楽にいるという想像上の鳥。妙なる鳴 |
|
き声を持つとされることから、仏の音声の形容ともする。その像は、人頭・鳥身の姿で表すことが多い。歌羅 |
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頻伽。迦鳥。頻伽鳥。 |
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臥竜鳳雛 |
がりょうほうすう |
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漢字源 |
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【臥竜】
がりょう |
|
〈故事〉まだ天にのぼらず、ふせっている竜。まだその才能を発揮する機会がなく、民間にひそんでいる英 |
|
雄にたとえる。「臥竜鳳雛ホウスウ」〔蜀志〕 |
|
【鳳雛】 ほうすう |
|
鳳凰ホウオウのひな。 将来大人物となる素質をもつ、すぐれた若者のこと。〈類義語〉麒麟児キリンジ。 |
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『鳳児』「伏竜フクリョウ鳳雛」〔蜀志〕 |
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苛斂誅求 |
かれん‐ちゅうきゅう |
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[旧唐書穆宗紀「苛斂剥下、人皆咎之」、新五代史袁象先伝「誅求其民、積貨千万」]租税などをむごく |
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きびしくとりたてること。苛求。 |
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夏炉冬扇 |
かろ‐とうせん |
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[論衡逢遇「作無益之能、納無補之説、以夏進炉以冬奏扇」]夏の火鉢に冬の扇の意で、時機にあわない |
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無用の事物のたと え。「六日の菖蒲アヤメ十日の菊」の類。芭蕉、許六離別ノ詞「予が風雅は―のごとし」 |
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感慨無量 |
かんがい‐むりょう |
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感慨がはかり知れないほど深く強いこと。感無量。「―の面持ち」 |
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侃侃諤諤 |
かんかん‐がくがく |
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侃諤カンガクに同じ。剛直で言を曲げないこと。遠慮することなく論議すること。「―の議論」 |
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緩急自在 |
かん‐きゅうじざい |
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かん‐きゅう【緩急】 |
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@ゆるやかなことときびしいこと。おそいことと早いこと。「―よろしきを得る」「―自在」 |
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A急なこと。危急の場合。まさかの場合。「一旦―あれば」 |
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汗牛充棟 |
かんぎゅう‐じゅうとう |
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[柳宗元、陸文通墓表](牛が汗をかくほどの重さと、棟につかえるほどの量、の意)
蔵書の非常に多いこ |
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と。転じて、多くの書籍。 |
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換骨奪胎 |
かんこつ‐だったい |
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[冷斎夜話1](骨を取り換え、胎を取って使う意)
詩文を作る際に、古人の作品の趣意は変えず語句だけ |
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を換え、または古人の作品の趣意に沿いながら新しいものを加えて表現すること。俗に、「焼き直し」の意に |
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誤用。 |
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冠婚葬祭 |
かん‐こん‐そう‐さい |
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古来の四大礼式。元服(=冠)と婚礼(=婚)と葬儀(=葬)と祖先の祭祀(=祭)のこと。 |
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勧善懲悪 |
かんぜん‐ちょうあく |
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善事をすすめ、悪事をこらしめること。勧懲。歌舞伎かんぜんちょうあくのぞきがらくり勧善懲悪覗機関。 |
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艱難辛苦 |
かんなん‐しんく |
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困難に出合って、つらく苦しい思いをすること。「―を共にする」 |
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気宇壮大 |
きう-そうだい |
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き‐う【気宇】
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気がまえ。心のひろさ。「―壮大」 |
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そう‐だい【壮大】
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さかんで大きいこと。大きく立派なこと。「―な計画」「気宇―」 |
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危機一髪 |
ききいっぱつ |
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髪の毛1本ほどのわずかな差のところまで危機がせまること。あぶないせとぎわ。 |
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起死回生 |
きし‐かいせい |
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死にかけていたものを生き返らせること。だめなのを立ち直らせること。「―の策」「―のホームラン」 |
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旗幟鮮明 |
きし‐せんめい |
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はたじるしがあざやかではっきりしていること。転じて、態度・主義・主張などがはっきりしていること。 |
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起承転結 |
き‐しょう‐てん‐けつ |
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@漢詩で、絶句の構成の名称。第1の起句で内容を歌い起し、第2の承句で起句を承け、第3の転句で詩 |
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意を一転し、第4の結句で全体を結ぶ。起承転合。 |
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A転じて、物事や文章の順序・組立。「―が整わない」 |
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疑心暗鬼 |
ぎしん‐あんき |
疑心暗鬼を生ずの略。 |
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[列子説符、注]疑心が起ると、ありもしない恐ろしい鬼の形が見えるように、何でもないことまでも疑わしく |
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恐ろしく感ずる。 |
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喜怒哀楽 |
き‐ど‐あい‐らく |
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喜びと怒りと悲しみと楽しみ。さまざまな人間感情。「―を表に出さない」 |
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脚下照顧 |
きゃっかしょうこ |
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〔仏〕足もとに注意せよ。真理を外にではなく、自己自身の内に求めよ、の意。 |
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牛飲馬食 |
ぎゅういん‐ばしょく |
|
牛が水を飲み馬が秣を食うように、多量に飲食すること。 |
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急転直下 |
きゅうてん‐ちょっか |
|
形勢が急にかわって事件などが決着に向かうこと。「―解決を見る」 |
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教外別伝 |
きょうげ‐べつでん |
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禅宗で、仏の悟りは経文に説かれるのではなく、心から心に直接伝えられることをいう。 |
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行住坐臥 |
ぎょうじゅう‐ざ‐が |
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@〔仏〕行くことと止ることと坐ることと臥すこと。戒律にかなった日常の起居動作をいう。四威儀。花鏡 |
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「日々夜々―に、この心を忘れずして」 |
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A転じて、日常。ふだん。 |
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拱手傍観 |
きょうしゅ‐ぼうかん |
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事に際し、腕を組んでわきで見ているだけで何もしないこと。 |
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驚天動地 |
きょうてん‐どうち |
|
(天を驚かし地を動かす意)
世間をひどく驚かすこと。「―の大事業」 |
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器用貧乏 |
きよう‐びんぼう |
|
なまじ器用なために、あれこれと気が多く、また都合よく使われて大成しないこと。 |
|
「―人宝ヒトダカラ」(大成しないが他人に は重宝がられる) |
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興味津津 |
きょうみ‐しんしん |
|
興味が尽きないさま。非常に興味が引かれるさま。「事件の展開は―だ」 |
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狂瀾怒濤 |
きょうらんどとう |
|
きょう‐らん【狂瀾】キヤウ |
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荒れ狂う大波。「―怒濤ドトウ」 |
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狂い乱れて手のつけようがない情勢。 |
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ど‐とう【怒濤】 タウ |
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荒れ狂う大波。はげしく打ち寄せる波。「―の勢い」「疾風―」 |
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曲学阿世 |
きょくがく‐あせい |
|
[史記儒林伝、轅固生「無曲学以阿世」]曲学(真理をまげた不正の学問)をもって権力者や世俗におも |
|
ねり人気を得ようとすること。「―の徒」 |
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旭日昇天 |
きょくじつ‐しょうてん |
|
朝日が昇るように、勢力の盛んなこと。「―の勢い」 |
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玉石混淆 |
ぎょくせき‐こんこう |
|
[抱朴子尚博「真偽顛倒、玉石混淆」]すぐれたものとつまらないものとが入りまじって区別がないこと。 |
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跼天蹐地 |
きょくてん‐せきち |
|
[詩経小雅、正月]頭が天に触れるのを恐れて背をかがめて歩き、地が落ちくぼむのを恐れて抜き足で |
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歩く意。身の置き所もない思いをすること。肩身が狭くて世を恐れはばかって暮すこと。跼蹐。 |
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虚心坦懐 |
きょしん‐たんかい |
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心に何のわだかまりもなく、さっぱりして平らな心。また、そうした心で物事に臨むさま。虚心平気。 |
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金甌無欠 |
きんおう‐むけつ |
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[南史朱 伝「武帝言、我国家猶若金甌無一傷欠」]きず一つない金のかめのように、完全で欠点の |
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ないこと。特に、国家が独立強固で、外国の侵略を受けたことのないこと。 |
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金科玉条 |
きんか‐ぎょくじょう |
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[揚雄、劇秦美新](金玉の科条(法律)の意)
最も大切にして守らなければならない重要な法律 |
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または規則。 |
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欣喜雀躍 |
きんき‐じゃくやく |
|
雀がおどるように、こおどりして喜ぶこと。「合格の報に―する」 |
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緊急避難 |
きんきゅう‐ひなん |
|
@大急ぎで避難すること。 |
|
A〔法〕さし迫った危難を避けるためにやむなく他人の法益を害する行為。刑法上は処罰されず、民法 |
|
上も一定の条件のもとで不法行為とはならない。 |
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緊褌一番 |
きんこん‐いちばん |
|
心を大いに引きしめて、ふるいたって事に当ること。 |
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槿花一日 |
きんかいちじつ |
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[白居易、放言詩「松樹千年終是朽、槿花一日自為栄」]栄華のはかないことを、ムクゲの花にたとえていう。 |
|
「槿花一朝の夢」とも。 |
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金城湯池 |
きんじょう‐とうち |
|
[漢書 通伝](「湯池」は熱湯をたたえた堀の意)
守りが堅固で容易に攻め落すことのできない城。金湯。 |
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空前絶後 |
くうぜん‐ぜつご |
|
以前にもそれに類する物事がなく、将来にもなかろうと思われる、ごくまれなさま。「―の大事件」 |
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空即是色 |
くう‐そく‐ぜ‐しき |
|
[般若心経]固定的実体がなく、空であることによってはじめて現象界の万物が成り立つということ。 |
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九分九厘 |
くぶ‐くりん |
|
(十分のうち1厘だけ足りない意)
ほとんど完全に近いさま。ほとんど間違いないさま。滑、妙竹林話七偏人 |
|
「おいらに―来つて居て」。「―合格する」 |
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洒洒落落 |
しゃしゃ‐らくらく |
|
性質・言動などがさっぱりとして、こだわる所のないさま。「―たる生き方」 |
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君子豹変 |
くんしひょうへん |
|
[易経革卦「君子豹変、其文蔚也」]君子は過ちがあればすみやかにそれを改め、鮮やかに面目を一新する。 |
|
俗に、考え方や態度が急に一変することに使われる。 |
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群雄割拠 |
ぐんゆう‐かっきょ |
|
群雄が各地に勢力を張り対立すること。室町末期の状態の類。 |
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鯨飲馬食 |
げいいんばしょく |
|
げい‐いん【鯨飲】(鯨が水を飲むように)多量に酒を飲むこと。「―馬食」 |
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ば‐しょく【馬食】 |
|
@馬のように口を食器につけて食べること。 |
|
A馬のように大食すること。「牛飲―」 |
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軽挙妄動 |
けいきょ‐もうどう |
|
軽はずみで、向うみずな行動をすること。「―を慎む」 |
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|
敬天愛人 |
けいてん‐あいじん |
|
天を敬い人を愛すること。 |
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月下氷人 |
げっか‐ひょうじん |
|
(「月下老人」と「氷人」との合成語)
男女の縁をとりもつ人。なこうど。媒妁人。 |
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|
牽強付会 |
けんきょう‐ふかい |
|
自分の都合のよいように無理に理屈をこじつけること。こじつけ。「―の説」 |
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|
喧喧囂囂 |
けんけん‐ごうごう |
|
たくさんの人が口々にやかましく騒ぎたてるさま。「―たる非難」 |
|
|
蹇蹇匪躬 |
けんけん‐ひきゅう |
|
[易経蹇卦「王臣蹇蹇匪躬之故」]労苦を重ねて君に尽し、自分の利害をかえりみないこと。 |
|
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乾坤一擲 |
けんこん‐いってき |
|
運命を賭トして、のるかそるかの勝負をすること。 |
|
|
捲土重来 |
けんど‐ちょうらい |
|
[杜牧、題烏江亭詩「巻土重来未可知」](「捲土」は土煙をまきあげること。勢いの盛んなさま)
一度敗れたも |
|
のが、再び勢いをもりかえしてくること。けんどじゅうらい。「―を期する」 |
|
|
行雲流水 |
こううん‐りゅうすい |
|
空を行く雲と流れる水。すなわち、一点の執着なく、物に応じ事に従って行動すること。 |
|
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豪華絢爛 |
ごうかけんらん |
|
ごう‐か【豪華】 |
|
ぜいたくで、はでやかなこと。はなやかでりっぱなこと。「―な披露宴」「―な執筆陣」 |
|
けん‐らん【絢爛】 |
|
@きらびやかに輝いて美しいこと。「豪華―たる衣装」 |
|
A詩文などが修飾を加えてうるわしいさま。「―たる作風」 |
|
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効果覿面 |
こうかてきめん |
|
こう‐か【効果】 |
|
@ある行為によって得られた、期待通りのよい結果。ききめ。「治療の―があがる」「―覿面」「逆―」 |
|
A演劇などで、その場にふさわしい状況を人為的に作ること。 |
|
てき‐めん【覿面】(「覿」は会う意) |
|
@まのあたり。めのまえ。目前。日葡辞書「テキメンニコロ(殺)イタ」 |
|
A結果・効果などがその場ですぐあらわれること。即座。「―に効く」「天罰―」 |
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傲岸不遜 |
ごうがんふそん |
|
ごう‐がん【傲岸】 |
|
おごりたかぶってへりくだらないこと。「―な態度」「―不遜」 |
|
ふ‐そん【不遜】 |
|
謙遜でないこと。思い上がっていること。「―な振舞」 |
|
|
厚顔無恥 |
こうがんむち |
|
こう‐がん【厚顔】 |
|
面ツラの皮のあついこと。あつかましいこと。鉄面皮。「―な男」「―無恥」 |
|
む‐ち【無恥】 |
|
恥を恥とも思わないこと。恥しらず。「厚顔―」「―な人間」 |
|
|
剛毅果断 |
ごうきかだん |
|
ごう‐き【剛毅・豪毅】 |
|
意志がしっかりして物事に屈しないこと。すぐれて強いこと。「―な性格」 |
|
か‐だん【果断】 |
|
思い切ってするさま。「―な行動」 |
|
○剛毅木訥仁に近し |
|
[論語子路]意志が強く、飾りけがなくて口数が少ないのは、道徳の理想とする仁に近い。 |
|
|
巧言令色 |
こうげん‐れいしょく |
|
[論語学而「巧言令色鮮矣仁」]口先がうまく、顔色をやわらげて人を喜ばせ、こびへつらうこと。仁の心に欠 |
|
けることとされる。 |
|
|
公私混同 |
こうしこんどう |
|
こう‐し【公私】 |
|
おおやけとわたくし。公務と私事。政府と民間。社会と個人。「―の別」「―混同」 |
|
こん‐どう【混同】 |
|
@混合して一つになること。混合して一つにすること。 |
|
A区別すべきものを、同一のものとまちがえること。「公私―」 |
|
B〔法〕同一物の所有権と他の物権が同一人に帰した場合や、債権と債務が同一人に帰した場合に、その |
|
物権や債務が存在意義を失って消滅すること。 |
|
|
公序良俗 |
こうじょりょうぞく |
|
〔法〕公けの秩序と善良の風俗。国家・社会の公共の秩序と普遍的道徳を意味し、公序良俗に反する内容の |
|
法律行為は無効とされ、犯罪の違法性は実質的には公序良俗に反することによる。 |
|
|
荒唐無稽 |
こうとう‐むけい |
|
言説や考えが、とりとめなく根拠のないこと。でたらめ。 |
|
|
豪放磊落 |
ごうほうらいらく |
|
ごう‐ほう【豪放】 |
|
気性が大きくてこせつかないこと。豪胆で放逸なこと。「―に振舞う」「―磊落」 |
|
らい‐らく【磊落】 |
|
気が大きく朗らかで小事にこだわらないさま。「豪放―」 |
|
|
甲論乙駁 |
こうろん‐おつばく |
|
甲が述べる説に乙が反対するというように、議論がまちまちになってまとまらないこと。 |
|
|
呉越同舟 |
ごえつ‐どうしゅう |
|
[孫子九地「夫呉人与越人相悪也、当其同舟而済遇風、其相救也、如左右手」]仲の悪い者どうしが同じ場 |
|
所に居合せること。また、敵味方が共通の困難や利害に対して協力すること。 |
|
|
極楽蜻蛉 |
ごくらく‐とんぼ |
|
うわついたのんき者をののしっていう語。 |
|
|
孤軍奮闘 |
こぐん‐ふんとう |
|
援軍もいず、孤立したまま敵とたたかうこと。また、ひとりで困難を克服しようと努力すること。「―の大活躍」 |
|
|
古今東西 |
ここん‐とうざい |
|
昔から今までと、すべての所。いつでもどこでも。「―の文献をあさる」「―に類をみない」 |
|
|
虎視眈眈 |
こし‐たんたん |
|
[易経頤卦](「眈々」は見おろすさま)
虎が獲物をねらって目を見張りじっと見おろすさま。機会をねらって様 |
|
子を窺うさまにいう。 |
|
|
後生大事 |
ごしょう‐だいじ |
|
@後生の安楽を大切にして生前一心に修行すること。後生一大事。 |
|
A一所懸命つとめること。大事にすること。誹風柳多留3「新大屋―に縄をもち」 |
|
|
古色蒼然 |
こしょく‐そうぜん |
|
[五雑組人部]いかにも古びて見えるさま。 |
|
|
五臓六腑 |
ごぞう‐ろっぷ |
|
@五臓と六腑(大腸・小腸・胆・胃・三焦・膀胱)。多く、からだ全体の意に用いる。 |
|
A腹の中。心の中。 |
|
|
鼓腹撃壌 |
こふく‐げきじょう |
|
腹鼓を打ち、大地を叩いて歌うこと。太平を楽しむさま。 |
|
|
五分五分 |
ごぶ‐ごぶ |
|
相互に優劣や可否のないこと。互角。ごぶ。「実験の成否は―だ」 |
|
|
五里霧中 |
ごり‐む‐ちゅう |
|
[後漢書張楷伝](広さ5里にもわたる深い霧の中に居る意)
現在の状態がわからず、見通しや方針の全く立 |
|
たないことのたとえ。心が迷って考えの定まらないことにもいう。 |
|
|
欣求浄土 |
ごんぐ‐じょうど |
|
心から喜んで浄土に往生することを願い求めること。太平記20「厭離穢土の心は日々にすすみ、―の念時 |
|
々にまさりければ」 |
|
|
言語道断 |
ごんご‐どうだん |
|
@〔仏〕言語で説明する道の絶えた意。仏教の奥深い真理はことばで説明することができないことをいう。瓔 |
|
珞経ヨウラクキヨウ「―心行処滅」 |
|
A一般に、口ではとうてい言い表せないことにいう。平家物語1「時々刻々の法施祈念、―の事どもなり」 |
|
B転じて、とんでもないこと。もってのほかのこと。狂、鶏流の江「―の奴ぢや、おのれは今失せをつたか」。 |
|
「―の振舞い」 |
|
C驚嘆の意を表す。謡、春栄シユンネイ「―御兄弟の御心中を感じ申して、我等も落涙つかまつりて候」 |
|
|
斎戒沐浴 |
さいかい‐もくよく |
|
(「沐」は髪を洗う、「浴」は体を洗うの意)
心を清め身を洗うこと。 |
|
|
才気煥発 |
さいき‐かんぱつ |
|
才気がはじけるように表に出るさま。 |
|
|
再三再四 |
さいさん‐さいし |
|
「再三」の意を強めていう語。 |
|
|
才色兼備 |
さいしょく‐けんび |
|
才色の両方を備えていること。 |
|
|
三寒四温 |
さんかん‐しおん |
|
三日ほど寒い日が続いた後に四日ほどあたたかい日が続き、これを交互にくりかえす現象。中国北部・朝鮮な |
|
どで冬季に見られる。 |
|
|
三三五五 |
さんさん‐ごご |
|
三人また五人ぐらいずつ続いて道を行くさま。人や家などが、ここかしこに散在するさま。ちらほら。三五。「たん |
|
ぽぽ花咲けり―」(蕪村) |
|
|
山紫水明 |
さんし‐すいめい |
|
日に映じて山は紫に、澄んだ水ははっきりと見えること。山水の美しい景色の形容。「―の地」 |
|
|
只管打坐 |
しかん‐たざ |
|
禅宗で、余念を交えず、ひたすらに坐禅をすること。 |
|
|
色即是空 |
しき‐そく‐ぜ‐くう |
|
〔仏〕[般若心経]色シキとは現象界の物質的存在。そこには固定的実体がなく空クウであるということ。 |
|
|
色即是空 |
しき‐そく‐ぜ‐くう |
|
〔仏〕[般若心経]色シキとは現象界の物質的存在。そこには固定的実体がなく空クウであるということ。 |
|
|
四苦八苦 |
しく‐はっく |
|
〔仏〕生・老・病・死の四苦に、愛別離苦・怨憎会苦・求不得苦・五陰盛苦を合せたもの。人生の苦の総称。 |
|
転じて、非常な苦しみ。また、さんざん苦労すること。「弁解に―する」 |
|
|
試行錯誤 |
しこう‐さくご |
|
(trial
and error) 新しい状況や問題に当面して解決する見通しが立たない場合、いろいろ試みては失敗を |
|
繰り返すうちに、偶然成功した反応が次第に確立されていく過程。 |
|
|
獅子奮迅 |
しし‐ふんじん |
|
獅子がふるい立ったように、勢いの甚だ盛んなこと。「―の活躍」 |
|
|
四書五経 |
ししょ‐ごきょう |
|
四書と五経。 |
|
し‐しょ【四書】 |
|
「礼記」中の大学・中庸の2編と、論語・孟子の総称。五経とともに儒学の枢要の書。 |
|
ご‐きょう【五経】 |
|
儒教で尊重される五種の経典。すなわち、易・書・詩・礼ライ・春秋。先秦時代に存したと伝えられる六経の |
|
うち、亡失した楽経以外の経書ケイシヨで、漢代に諸家の流伝をもとに復元編纂。唐代の五経博士が、詩・ |
|
春秋の諸家のうち毛氏の詩、左氏の春秋を正科として以来、易経(周易)・書経(尚書)・詩経(毛詩)・礼 |
|
記・春秋(左氏春秋)の五種が五経となった。ごけい。 |
|
|
時世時節 |
ときよ‐じせつ |
|
その時その時とうつりかわる時節。その時々のまわりあわせ。 |
|
|
自然淘汰 |
しぜん‐とうた |
|
(natural
selection) 進化論の用語。ある種の個体群を構成する個体間で、ある形質を持つ個体がそれを |
|
持たない個体よりも多くの子孫を残すことができ、しかもその形質が遺伝するなら、その形質が後の世代に |
|
より広く伝わるようになること。このような過程が集積することによって適応的進化が生じたとするのを自然淘 |
|
汰説という。ダーウィンが提唱。なお、現代では淘汰の単位として遺伝子や集団・種が想定されることもある。 |
|
自然選択。人為淘汰。 |
|
|
七転八起 |
しちてん‐はっき |
|
いくたび失敗しても屈せず、起ち上がって奮闘すること。ななころびやおき。 |
|
|
七転八倒 |
しちてん‐ばっとう |
|
(シッテンバットウとも)
ころげまわって苦しみもだえること。太平記27「猛火燃え来りて座中の客―する程に」 |
|
|
四通八達 |
しつう‐はったつ |
|
道路・交通・通信が四方八方へ通じていること。 |
|
|
疾風怒濤 |
しっぷう‐どとう |
|
シュトゥルム‐ウント‐ドラングの訳語。 |
|
【疾風】 はやく激しく吹く風。はやて。烈風。 【怒濤】 ドトウ 激しく荒れくるう大波。 |
|
|
櫛風沐雨 |
しっぷう‐もくう |
|
[晋書文帝紀]風雨にさらされて辛苦奔走すること。さまざまな苦労を体験するたとえ。風に櫛クシケズり雨に |
|
沐カミアラう。 |
|
|
四分五裂 |
しぶん‐ごれつ |
|
いくつにも分裂すること。秩序なくさけ分れること。「党内は―の状態だ」 |
|
|
揣摩臆測 |
しま‐おくそく |
|
事情や人の心をあれこれおしはかること。あてずいりょう。 |
|
|
四面楚歌 |
しめん‐そか |
|
[史記項羽本紀](楚の項羽が垓下ガイカで漢の劉邦の軍に囲まれた時、夜更けて四面の漢軍中から盛ん |
|
に楚国の歌が起るのを聞いて、楚の民がすべて漢に降ったかと、驚き嘆いたという故事から) |
|
たすけがなく孤立すること。周囲がみな敵や反対者ばかりであること。楚歌。 |
|
|
杓子定規 |
しゃくし‐じょうぎ |
|
@(杓子の曲った柄を定規に利用したところから)
正しくない定規ではかること。 |
|
A一定の標準で強いて他を律しようとすること。形式にとらわれて応用や融通のきかないこと。「―な考え」 |
|
「―に解釈する」 |
|
|
遮二無二 |
しゃに‐むに |
|
めちゃくちゃ(「滅茶苦茶」は当て字)に。我武者羅がむしゃらに。盲滅法めくらめっぽうに。「―突破する」 |
|
|
終始一貫 |
しゅうし‐いっかん |
|
始めから終りまで変らないこと。 |
|
|
周章狼狽 |
しゅうしょう‐ろうばい |
|
大いにあわてふためくこと。 |
|
|
秋霜烈日 |
しゅうそう‐れつじつ |
|
秋におく霜と夏のはげしい日、すなわち刑罰または権威・志操のきびしくおごそかなことのたとえ。 |
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主客転倒 |
しゅかく‐てんとう |
|
事物の大小・軽重などを取り違えること。「―もはなはだしい」 |
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首鼠両端 |
しゅそ‐りょうたん |
|
[史記魏其武安侯伝]首鼠に同じ。 |
|
(穴から首を出して窺う鼠の意。一説に、首施に同じで進退の意という)
心をきめかねること。迷っていて決 |
|
心がつかないこと。首鼠両端。椿説弓張月続編「―して事を決し給はざるは」 |
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酒池肉林 |
しゅち‐にくりん |
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[史記殷本紀「以酒為池、懸肉為林」]酒や肉が豊富で、豪奢を極めた酒宴。 |
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首尾一貫 |
しゅび‐いっかん |
|
考え方や態度などが矛盾なく終始すること。終始一貫。「―した姿勢」 |
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小心翼翼 |
しょうしん‐よくよく |
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[詩経大雅、大明]慎み深く細事にまで注意するさま。転じて、気が小さくびくびくしているさま。「―とした |
|
態度」 |
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枝葉末節 |
しよう‐まっせつ |
|
物事の本質からはずれた、ささいな部分。「―の問題」 |
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生老病死 |
しょう‐ろう‐びょう‐し |
|
〔仏〕人間がこの世で避けられない四つの苦しみ。生れること、老いること、病気になること、死ぬこと。 |
|
四苦。 |
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諸行無常 |
しょぎょう‐むじょう |
|
仏教の根本思想で、三法印の一。万物は常に変化して少しの間もとどまらないということ。また、雪山偈 |
|
セツセンゲ「諸行無常、是生滅法、生滅滅已、寂滅為楽」の初句。 |
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白川夜舟 |
しらかわ‐よふね |
|
(京を見たふりをした者が、京の白川のことを問われ、川の名と思って、夜船で通ったから知らないと答え |
|
たことからという) |
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@実際には見ないのに、見たふりをすること。毛吹草2「―見ぬ京物がたり」 |
|
A熟睡して前後を知らないこと。しらかわよぶね。浄、鎌倉三代記「こなたは何にも―」 |
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支離滅裂 |
しり‐めつれつ |
|
統一もなくばらばらに乱れて、筋道が立たないさま。めちゃめちゃなこと。「―な発言」「話が―になる」 |
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四六時中 |
しろく‐じ‐ちゅう |
|
@二十四時間中。一日中。二六ニロク時中。 |
|
A始終。つねに。日夜。 |
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人事不省 |
じんじ‐ふせい |
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全く知覚を失うこと。意識不明になること。「―に陥る」 |
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唇歯輔車 |
しんし‐ほしゃ |
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[左伝僖公五年「諺所謂、輔車相依、唇亡歯寒」](「輔」は車の添木の意。一説に、「輔」がほお骨、「車」 |
|
が歯ぐきを意味する)
相互が密接に助け合い、一方が亡びれば他方も危うくなるような関係のたとえ。 |
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神出鬼没 |
しんしゅつ‐きぼつ |
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鬼神のようにたちまち現れたり隠れたりして、所在が容易に計り知れないこと。出没の変幻自在なこと。「― |
|
の怪盗」 |
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信賞必罰 |
しんしょう‐ひつばつ |
|
[漢書芸文志]賞すべき功績のある者は必ず賞し、罪を犯した者は必ず罰すること。賞罰を厳格に行うこと。 |
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針小棒大 |
しんしょう‐ぼうだい |
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針ほどの小さいものを棒ほどの大きさに言う意。物事をおおげさに言うこと。「―に書き立てる」 |
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震天動地 |
しんてん‐どうち |
|
天地をふるい動かすこと。威力または音響の盛んなさま。驚天動地。 |
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心頭滅却 |
しんとうめっきゃく |
|
無念無想になること |
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○心頭を滅却すれば火もまた涼し |
|
(織田勢に武田が攻め滅ぼされた時、禅僧快川が、火をかけられた甲斐の恵林寺山門上で、端坐焼死し |
|
ようとする際に発した偈と伝える。また、唐の杜荀鶴の「夏日題悟空上人院」の詩中に同意の句がある)
無 |
|
念無想の境地に至れば火さえ涼しく感じられる。どんな苦難に遇っても、その境涯を超越して心頭にとど |
|
めなければ、苦難を感じない意。 |
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深謀遠慮 |
しんぼうえんりょ |
|
遠い先々まで考えた深いはかりごと。深い考え。 |
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森羅万象 |
しんら‐ばんしょう |
|
(「森羅」は限りなく並び連なる意、「象」は有形物の意)
宇宙間に存在する数限りない一切のものごと。万 |
|
有。しんらまんぞう。 |
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酔生夢死 |
すいせい‐むし |
|
[二程全集、程頤、明道先生行状記]何のなす所もなく、いたずらに一生を終ること。 |
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臍下丹田 |
せいか‐たんでん |
|
へその下の丹田と称する部位。 |
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晴耕雨読 |
せいこう‐うどく |
|
晴れた日は外に出て耕し、雨の日は家にいて書を読むこと。田園に閑居する自適の生活にいう。 |
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生殺与奪 |
せいさつ‐よだつ |
|
生かすことと殺すこと、および与えることと奪うこと。どうしようと思いのままであること。「―の権」 |
|
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西施捧心 |
せいしほうしん |
|
〈故事〉美女西施が胸が痛くて胸に手を当てて顔をしかめたところ、非常に美しく見えた。そこで、醜い女が |
|
それをまねて胸に手を当てて顔をしかめたところ、人々はそのみにくい顔におそれて逃げ出したという故事。 |
|
○西施の顰に倣う ひそみにならう |
|
[荘子天運]西施が心臓の病のために苦しげに眉をひそめたのを醜女が見て美しいと思い、自分もその |
|
まねをしたが、それ を見た人は気味悪がって門をとざした。いたずらに人の真似をして世の物笑いになる |
|
ことにいう。また、他人に見倣ってすることを謙遜していう。単に「顰に倣う」とも。 |
|
|
青天白日 |
せいてん‐はくじつ |
|
@よく晴れた日和ヒヨリ。 |
|
A心中包みかくすところの全くないこと。 |
|
B無罪であることが明らかになること。「―の身となる」 |
|
C青天白日旗の模様。 |
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|
切磋琢磨 |
せっさ‐たくま |
|
[詩経衛風、淇澳「如切如磋如琢如磨」]玉・石などを切りみがくように、道徳・学問に勉め励んでやまな |
|
いこと。また、仲間どうし互いに励まし合って学徳をみがくこと。 |
|
|
切歯扼腕 |
せっし‐やくわん |
|
[史記張儀伝]歯ぎしりをし、自分の腕をにぎりしめること。感情を抑えきれずに甚だしく憤り残念がること。 |
|
|
絶体絶命 |
ぜったい‐ぜつめい |
|
体も命も極まるほどの、とうていのがれられない困難な場合・立場にあること。のっぴきならない場合。浮、 |
|
新色五巻書
「来月は―、其の身を失ひ命終る月ぞかし」。「―の危機」 ※「絶対」ではない |
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浅学菲才 |
せんがくひさい |
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せん‐がく【浅学】 |
|
学識の浅いこと。また、その人。自分をへりくだっていうのに用いる。「―菲才」 |
|
ひ‐さい【非才・菲才】 |
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才能のうすいこと。鈍才。また、自分の才能をへりくだっていう語。不才。「浅学―」 |
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千古不易 |
せんこ‐ふえき |
|
永久にかわらないこと。 |
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前後不覚 |
ぜんご‐ふかく |
|
前後の区別もつかないほど正体のないさま。「―に陥る」 |
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千差万別 |
せんさ‐ばんべつ |
|
種々様々に変っていること。せんさまんべつ。「人の顔は―」 |
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|
全身全霊 |
ぜんしん‐ぜんれい |
|
身も心も全部。「―をささげる」 |
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前人未到 |
前人未踏 |
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ぜんじん‐みとう |
|
@いまだかつて誰も足を踏み入れていないこと。「―の地」 |
|
Aまだ誰もやっていないこと。「―の連勝記録」 |
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戦戦兢兢・戦戦恐恐 |
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せんせん‐きょうきょう |
|
おそれつつしむさま。(何かが起りそうで)びくびくしているさま。「―としている」 |
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千里同風 |
せんり‐どうふう |
|
[論衡雷虚「夫千里不同風」]遠隔の地にも近くにも同じ風が吹く意から、天下がよく治まっている太平の世。 |
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粗衣粗食 |
そいそしょく |
|
そまつな衣服とそまつな食事。「―にたえる」 |
|
|
漱石枕流 |
そうせき‐ちんりゅう |
|
「石に漱クチススぎ流れに枕す」に同じ。 |
|
[晋書孫楚伝](晋の孫楚が、「石に枕し流れに漱ぐ」と言うべきところを、「石に漱ぎ流れに枕す」と言い誤り |
|
、「石に漱ぐ」とは歯を磨くこと、「流れに枕す」とは耳を洗うことと強弁した故事から) |
|
こじつけて言いのがれること。まけおしみの強いこと。 |
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粗製濫造・粗製乱造 |
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そせい‐らんぞう |
|
いい加減な作り方で出来の悪い品物をむやみに作ること。 |
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率先垂範 |
そっせん‐すいはん |
|
人に先立って模範を示すこと。 |
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大廈高楼 |
|
大きい建物や高く構えた家。立派な家々。 |
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大器晩成 |
たいき‐ばんせい |
|
[老子第四十一章「大方無隅、大器晩成」]鐘や鼎カナエのような大きな器は簡単にはできあがらない。 |
|
人も、大人物は才能の表れるのはおそいが、徐々に大成するものである。 |
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|
大言壮語 |
たいげん‐そうご |
|
自分の力以上の大きなことを言うこと。また、その言葉。「―してはばからない」 |
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大悟徹底 |
だいご‐てってい |
|
〔仏〕大悟して何らの煩悩迷妄を残さないこと。悟りきること。 |
|
|
泰山北斗 |
たいざん‐ほくと |
|
泰山と北斗星。転じて、その道で最も世に仰ぎ尊ばれる人。泰斗。 |
|
|
大山鳴動 |
たいざんめいどう |
|
大山鳴動して鼠一匹
前ぶれの騒ぎばかりが大きくて、実際の結果の小さいことのたとえ。「大山」は「泰 |
|
山」とも書く。 |
|
|
泰然自若 |
たいぜん‐じじゃく |
|
ゆったりと落ち着いて平常と変らないさま。 |
|
|
大胆不敵 |
だいたん‐ふてき |
|
大胆で敵を敵とも思わないこと。おじ恐れないこと。 |
|
|
大同小異 |
だいどう‐しょうい |
|
大体は同様であるが、小部分だけが異なっていること。大変似ていること。似たりよったり。 |
|
|
多岐亡羊 |
たきぼうよう |
|
[列子説符](逃げた羊を追ううち、道が幾筋にも分れていて、羊を見失った故事から)
学問の道があまり |
|
に多方面に分れていて真理を得がたいこと。転じて、方針が多すぎてどれを選んでよいか迷うこと。 |
|
|
暖衣飽食 |
だんい‐ほうしょく |
|
暖かい衣服を着、腹いっぱい食べること。苦労のない生活をすること。 |
|
|
貪官汚吏 |
たんかんおり |
|
たん‐かん【貪官】 |
|
不正に私利を得る役人。貪吏。 |
|
お‐り【汚吏】 |
|
[孟子滕文公上]よこしまな役人。不正な事をする役人。「貪官タンカン―」 |
|
|
談論風発 |
だんろん‐ふうはつ |
|
いろいろな意見が活発にかわされること。 |
|
|
遅疑逡巡 |
ちぎしゅんじゅん |
|
ち‐ぎ【遅疑】 |
|
疑い迷ってためらうこと。ぐずぐずして決行しないこと。「―逡巡シユンジユン」 |
|
しゅん‐じゅん【逡巡】 |
|
ぐずぐずすること。ためらうこと。しりごみすること。「―して好機をのがした」「遅疑チギ―」 |
|
|
魑魅魍魎 ちみ‐もうりょう |
|
山の怪物や川の怪物。さまざまのばけもの。 |
|
|
朝三暮四 |
ちょうさん‐ぼし |
|
[列子黄帝](春秋時代、宋の狙公ソコウが、手飼の猿にトチの実を与えるのに、朝に三つ暮に四つとしたとこ |
|
ろ猿たちは少ないと怒り、朝に四つ暮に三つとしたら大いに喜んだという故事) |
|
@目前の違いにばかりこだわって、同じ結果となるのに気がつかないこと。朝四暮三。 |
|
A口先でうまく人をだますこと。 |
|
B生計。くらし。「―の資タスケ」 |
|
|
丁丁発止 |
ちょうちょうはっし |
|
(漢字源)〔国〕刀などで互いに激しく打ちあう音の形容。また、そのさま。 |
|
|
跳梁跋扈 |
ちょうりょうばっこ |
|
ちょう‐りょう【跳梁】 |
|
@はねまわること。 |
|
A悪人などがわがもの顔にのさばること。「ならず者が―する」「―跋扈」 |
|
ばっ‐こ【跋扈】 |
|
[後漢書朱浮伝](「跋」は踏む、「扈」は竹やな。大魚が梁ヤナの中に入らないでおどりこえることから)
上 |
|
を無視して権勢を自由にすること。転じて一般に、勝手気ままにふるまうこと。のさばりはびこること。「跳梁―」 |
|
|
朝令暮改 |
ちょうれい‐ぼかい |
|
[漢書食貨志上]朝に政令を下して夕方それを改めかえること。命令や方針がたえず改められてあてに |
|
ならないこと。朝改暮変。 |
|
|
直情径行 |
ちょくじょう‐けいこう |
|
[礼記檀弓下]相手のおもわくや周囲の事情など気にせず、自分の思った通り行動すること。「―な青年」 |
|
|
猪突猛進 |
ちょとつ‐もうしん |
|
むこう見ずに猛然と突き進むこと。 |
|
|
沈思黙考 |
ちんしもっこう |
|
ちん‐し【沈思】
おもいにしずむこと。深く考えこむこと。「―黙考」 |
|
もっ‐こう【黙考】 沈黙して考えること。「沈思―」 |
|
|
津津浦浦 |
つつ‐うらうら |
|
いたるところの津や浦。あまねく全国。つづうらうら。「―に知れ渡る」 |
|
|
徹頭徹尾 |
てっとう‐てつび |
|
始めから終りまで。どこまでも。おしとおして。あくまで。「―反対する」 |
|
|
手前味噌 |
てまえ‐みそ |
|
自分の事を誇ること。自慢。手味噌。「―を上げる」「―を並べる」 |
|
|
手練手管 |
てれん‐てくだ |
|
(同意の2語を重ねて意を強めたもの)
「てれん」に同じ。熟練した巧みな手ぎわ。「―にたけた人」 |
|
|
天衣無縫 |
てんい‐むほう |
|
(天人の衣服には人工の縫い目などがない意から)
詩歌などに、技巧をこらしたあとがなく、いかにも自然 |
|
で完美であるさまの形容。また、人柄が天真爛漫でかざりけのないさま。「―な作品」「―の人」 |
|
|
電光石火 |
でんこう‐せっか |
|
いなずまや火打石の火のひらめきのように、きわめて短い時間。転じて、行動などが非常に迅速なさま。 |
|
「―の早業」 |
|
|
天壌無窮 |
てんじょう‐むきゅう |
|
天地とともにきわまりのないこと。永遠に続くこと。 |
|
|
天真爛漫 |
てんしん‐らんまん |
|
偽り飾らず、心に思うままが言動にあらわれること。無邪気なさま。 |
|
|
輾転反側 |
てんてん‐はんそく |
|
[詩経周南、関雎]思いなやんで、幾度もねがえりして眠られないこと。 |
|
|
天罰覿面 |
てんばつ‐てきめん |
|
天罰が即座に下ること。悪事の報いは直ちに我が身にはね返ってくるということ。 |
|
|
田夫野人 |
でんぶやじん |
|
粗野で愚直ないなか者。 |
|
でん‐ぶ【田夫】 |
|
@農夫。また、いなかもの。天草本伊曾保物語「このつれの返事は―野人の申す儀ぢや」 |
|
Aいなかくさいこと。無風流。元禄大平記「諸芸ぶり―にして口上いやし」 |
|
や‐じん【野人】 |
|
@田野にある人。田舎者。「田夫―」 |
|
A朝廷・政府に仕えない人。民間の人。在野の人。 |
|
B礼儀を知らない人。粗野な人。粗暴な人。 |
|
Cやぼな人。ぶこつもの。 |
|
D未開の人。 |
|
|
天網恢恢 |
てんもうかいかい |
|
○天網恢恢 疎にして漏らさず |
|
[老子第七十三章「天網恢恢、疎而不失」]天の網は広大で目があらいようだが、悪人は漏らさずこれを |
|
捕える。悪い事をすれば必ず天罰が下る意。 |
|
|
天佑神助 |
てんゆうしんじょ |
|
てん‐ゆう【天佑・天祐】天のたすけ。天助。 しん‐じょ【神助】
神のたすけ。 |
|
|
当意即妙 |
とうい‐そくみょう |
|
その場にうまく適応したすばやい機転。当座の機転。仏語の「当位即妙」(何事もそのままで妙なるはた |
|
らきを現ずること)から。「―の答え」 |
|
|
道聴塗説 |
どうちょう‐とせつ |
|
[論語陽貨「道聴而塗説、徳之棄也」](道上で聴いたことを直ちに途上で話す意)
善言を聞いてもそれを |
|
心にとどめて自分のものにしないこと。また、他人の言説をすぐ受売りすること。転じて、いい加減な世間の |
|
受売り話の意にも用いる。 |
|
|
東奔西走 |
とうほん‐せいそう |
|
ある仕事・目的のために、所々方々をいそがしくかけめぐること。「資金集めに―する」 |
|
|
独立不羈 |
どくりつ‐ふき |
|
他からの束縛・制約を受けることなく、自分の思うところに従って行動すること。「―の精神」 |
|
|
怒髪衝天 |
どはつしょうてん |
|
[史記藺相如伝「怒髪上衝冠」]頭髪の逆立った、ものすごい怒りの形相。 |
|
|
内柔外剛 |
ないじゅうがいごう |
|
意志・精神力は弱いが、外見はいかにも強そうに見えること。〔易経〕 |
|
|
難攻不落 |
なんこう‐ふらく |
|
攻めにくく容易に陥落しないこと。また、なかなか思い通りにならないこと。 |
|
|
南船北馬 |
なんせん‐ほくば |
|
(中国の南方は川が多いから船で行き、北方は陸地続きだから馬を馳せる意)
絶えず各地にせわしく |
|
旅行すること。東奔西走。 |
|
|
二束三文 |
にそく‐さんもん |
|
(二束でわずか三文の意。江戸初期の金剛草履の値段から出たという)
数が多くて値段のきわめて安い |
|
こと。多く、物を捨売りにする場合の値段にいう。二足三文。 |
|
|
日常茶飯 |
にちじょう‐さはん |
|
日常の食事。転じて、ありふれた平凡な物事のたとえ。 |
|
|
日進月歩 |
にっしん‐げっぽ |
|
日に月に間断なく急速に進歩すること。 |
|
|
二人三脚 |
ににん‐さんきゃく |
|
@二人肩を組み、その内側の足首を結び合せ、二人で三脚となって走る競技。 |
|
A比喩的に、二者が一致協力して物事をすること。「―で難局を乗り切る」 |
|
|
人三化七 |
にんさん‐ばけしち |
|
(人間が3分で化物が7分の意)
容貌がきわめて醜い人。多く、女性について侮蔑していう語。 |
|
|
年年歳歳 |
ねんねん‐さいさい |
|
毎年。来る年も来る年も。「―花相似アイニたり」 |
|
|
廃仏毀釈・排仏棄釈 |
|
はいぶつ‐きしゃく |
|
明治初年の仏教排撃運動。1868年(慶応4)に神仏分離令が出されたのをきっかけに、神道家などを |
|
中心に各地で寺院・仏像の破壊や僧侶の還俗強制などがおきた。 |
|
|
破顔一笑 |
はがん‐いっしょう |
|
顔をほころばせてにっこり笑うこと。「朗報に―する」 |
|
|
薄志弱行 |
はくし‐じゃっこう |
|
意志が薄弱で、事を断行する気力を欠くこと。 |
|
|
白砂青松 |
はくしゃ‐せいしょう |
|
白い砂と青い松。海岸などの美しい風景にいう。 |
|
|
博覧強記 |
はくらん‐きょうき |
|
ひろく古今・東西の書物を見て、物事をよく覚えていること。「―の人」 |
|
|
馬耳東風 |
ばじ‐とうふう |
|
[李白、答王十二寒夜独酌有懐詩](馬の耳に東風の吹く意。春風が吹くと人は喜ぶが馬は何の感動も |
|
示さない)
人の意見や批評などを、心に留めずに聞き流すこと。 |
|
|
八面玲瓏 |
はちめん‐れいろう |
|
@どの方面から見ても、美しく透き通っていること。 |
|
A心中に少しのくもりもなく、わだかまりのないさま。 |
|
|
八面六臂 |
はちめん‐ろっぴ |
|
八つの顔と六つのひじ。転じて、一人で数人分の手腕を発揮するたとえ。三面六臂。「―の大活躍」 |
|
|
八方美人 |
はっぽう‐びじん |
|
@どの点から見ても欠点のない美人。 |
|
A誰に対しても如才なくふるまう人を、軽んじていう語。 |
|
|
波瀾万丈 |
はらん‐ばんじょう |
|
波の起伏のはげしいように、変化のはげしいさま。「―の生涯」 |
|
|
万古不易 |
ばんこ‐ふえき |
|
いつまでもかわらないこと。 |
|
|
半信半疑 |
はんしん‐はんぎ |
|
なかば信じ、なかば疑うこと。「―で聞く」 |
|
|
反面教師 |
はんめん‐きょうし |
|
見習い学ぶべきではないものとして、悪い手本・見本となる事柄・人物。第二次大戦後、中国からきた語。 |
|
|
髀肉之嘆 |
ひにくのたん |
|
[三国志蜀志、先主伝、注](蜀の劉備が、馬に乗って戦場に赴くことのない日がつづき、ももの肉が肥え太 |
|
ったのをなげいた故事から)
功名を立てたり力量を発揮したりする機会にめぐまれない無念さをいう。「―を |
|
かこつ」 |
|
|
悲憤慷慨 |
ひふんこうがい |
|
ひ‐ふん【悲憤】 |
|
かなしみ、いきどおること。「―慷慨」 |
|
こう‐がい【慷慨】 |
|
会の不義や不正を憤って嘆くこと。うれいなげくこと。「政治腐敗を―する」「悲憤―」 |
|
|
誹謗中傷 |
ひぼうちゅうしょう |
|
ひ‐ぼう【誹謗】 |
|
(古くはヒホウ)
そしること。悪口を言うこと。「他人を―する」「―中傷」 |
|
ちゅう‐しょう【中傷】 |
|
無実のことを言って他人の名誉を傷つけること。「ライバルを―する」「誹謗―」 |
|
|
百戦錬磨 |
ひゃくせん‐れんま |
|
かずかずの実戦や経験を積んできたえられていること。「―の強者ツワモノ」 |
|
|
百家争鳴 |
ひゃっか‐そうめい |
|
多くの学者が自由に自説を発表し論争すること。1956年に中国政府が「百花斉放ヒヤツカセイホウ」と併せ提 |
|
唱したが、その結果、共産党批判が起ったため、反右派闘争に転じた。 |
|
|
百花繚乱 |
ひゃっか‐りょうらん |
|
種々の花が咲きみだれること。転じて、すぐれた人・業績などが一時にたくさん現れることにいう。 |
|
|
百鬼夜行 |
ひゃっき‐やぎょう |
(ヒャッキヤコウとも) |
|
@さまざまの妖怪が列をなして夜行すること。大鏡師輔「この九条殿は―にもあはせ給へるは」 |
|
A多くの人が、怪しく醜い行いをすること。 |
|
|
比翼連理 |
ひよく‐れんり |
|
(「比翼の鳥、連理の枝」の略)
男女の深い契りのたとえ。好色一代女2「昔勤めし遊女の道は、さして取る |
|
―の根心をわきまへて」 |
|
|
不倶戴天 |
ふ‐ぐ‐たいてん |
|
[礼記曲礼上「父之讎、弗与共戴天、兄弟之讎、不反兵、交游之讎、不同国」](共にこの世に生きては |
|
いない意)
命をかけても報復しなければやまないほど深く怨むこと。本来は、父の仇は必ず殺すべきである |
|
という意。不同戴天。ぐふたいてん。「―の敵」 |
|
|
不承不承・不請不請 |
|
ふしょう‐ぶしょう |
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いやいやながらするさま。日葡辞書「フシャウブシャウニスル」。こんてむつすむん地「一命を継ぐために肝 |
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要なる事をも―に身に与へ給ふなり」 |
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不立文字 |
ふりゅう‐もんじ |
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「以心伝心」と共に、禅宗の立場を示す標語。悟りは文字・言説をもって伝えることができず、心から心へ |
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伝えるものである意。 |
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弊衣破帽 |
へいい‐はぼう |
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ぼろの衣服に破れた帽子。特に、旧制高等学校生徒の間に流行した蛮カラな風俗。 |
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片言隻句 |
へんごんせっく |
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簡単な内容の短いことば。ことばの端々。 |
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判官贔屓 |
ほうがん‐びいき |
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源義経を薄命な英雄として愛惜し同情すること。転じて、弱者に対する第三者の同情や贔屓。 |
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暴虎馮河 |
ぼうこ‐ひょうか |
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[論語述而「暴虎馮河、死而無悔者、吾不与也」](虎を素手で打ち黄河を徒歩で渡る意)
血気の勇には |
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やること。命知らずのことをすること。ひょうか。太平記16「―して死すとも悔無からん者には与クミせじ」 |
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傍若無人 |
ぼうじゃく‐ぶじん |
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(「傍カタワラに人無きが若ゴトし」の意)
人前を憚ハバカらずに勝手気ままにふるまうこと。保元物語「幼少より |
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不敵にして、兄にも所を置かず、―なりしかば」。「―の振舞」「―な話し方」 |
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茫然自失 |
ぼうぜん‐じしつ |
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あっけにとられて、我を忘れてしまうさま。 |
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捧腹絶倒 |
ほうふく‐ぜっとう |
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腹をかかえてひっくり返るほど大笑いすること。「―の喜劇」 |
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ほう‐ふく【捧腹】(俗に「抱腹」とも書く)
腹をかかえて笑うこと。大いに笑うこと。 |
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本末転倒 |
ほんまつ‐てんとう |
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根本的な事柄とささいな事柄とを取り違えること。「公務を休んでゴルフに行くなんて―だ」 |
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無為徒食 |
むい‐としょく |
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何の仕事もせず、ぶらぶらと遊び暮らすこと。「―の輩」 |
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無我夢中 |
むが‐むちゅう |
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我を忘れるほど、ある物事に熱中すること。「―で働く」 |
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明哲保身 |
めいてつほしん |
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〈故事〉道理を明らかに知って物事をうまく処理して、安らかに生活していくこと。▽「詩経」大雅・烝民の |
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「既明且哲、以保其身=既ニ明カツ哲、モッテソノ身ヲ保ツ」から。 |
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面従腹背 |
めんじゅう‐ふくはい |
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表面は服従するように見せかけて、内心では反抗すること。 |
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門前雀羅 |
もんぜんじゃくら |
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[史記汲鄭伝、賛「門外可設雀羅」]訪ねる人がないので、門前は雀を捕える羅アミを張ることができるほど |
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寂しい。さびれていることのたとえ。 |
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夜郎自大 |
やろう‐じだい |
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[史記西南夷伝](夜郎の王が漢の広大なことを知らず、自らを強大と思って漢の使者と接したことから) |
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自分の力量を知らないで、幅を利かす態度をとるたとえ。夜郎大。 |
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勇往邁進 |
ゆうおう‐まいしん |
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目的を貫こうとして、わきめもふらずまっしぐらに進むこと。 |
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有職故実 |
ゆうそく‐こじつ |
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朝廷や武家の礼式・典故・官職・法令などに関する古来のきまり。 |
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勇猛果敢 |
ゆうもうかかん |
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ゆう‐もう【勇猛】 |
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(ユミョウとも)
勇ましく強いこと。勇悍。「―な戦士」「―果敢」 |
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か‐かん【果敢】 |
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決断力が強く、大胆に物事を行うさま。「―に戦う」「勇猛―」 |
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悠悠自適 |
ゆうゆう‐じてき |
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俗世を離れ、自分の欲するままに心静かに生活すること。「―の生活」 |
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油断大敵 |
ゆだんたいてき |
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油断は物事の失敗の原因となるから大きな敵である。 |
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用意周到 |
ようい‐しゅうとう |
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用意が十分にととのって手抜かりのないこと。 |
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蓬頭垢面 |
ほうとうくめん・ほうとうこうめん |
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髪の毛の乱れた頭とあかじみた顔。なりふりかまわないさまのこと。〔魏書〕 |
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離合集散 |
りごう‐しゅうさん |
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はなれたり集まったりすること。分離したり合併したりすること。「―を繰り返す」 |
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理非曲直 |
りひ‐きょくちょく |
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道理や道徳にかなっていることと反していること。「―を明らかにする」 |
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竜頭蛇尾 |
りゅうとう‐だび |
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[伝灯録](頭は竜で尾は蛇の意)
最初のすばらしい勢いが最後は全くなくなること。出だしはすばらしく、 |
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終りはつまらないこと。頭でっかち尻すぼみ。 |
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粒粒辛苦 |
りゅうりゅう‐しんく |
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米を作る農民の一粒一粒にかける苦労のひととおりでないこと。転じて、ある仕事の成就にこつこつと |
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苦労を重ねて努力すること。「―の末、成功する」 |
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理路整然 |
りろ‐せいぜん |
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物事や話のすじみちが、きちんと通っているさま。「―と話す」 |
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臨機応変 |
りんき‐おうへん |
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機に臨み変に応じて適宜な手段を施すこと。「―に対応する」 |
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冷汗三斗 |
れいかん‐さんと |
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(1斗は約18リットル)
冷汗をたくさんかくほど、非常に恥かしいこと。または、あとで振り返って非常に恐ろ |
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しくなること。「―の思い」 |
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老少不定 |
ろうしょう‐ふじょう |
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人の死期は定まりないもので、老少とは無関係であること。 |
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和気藹藹 |
わき‐あいあい |
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なごやかな気分がみちみちているさま。「―と話し合う」 |
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和光同塵 |
わこう‐どうじん |
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@[老子第4章「和其光、同其塵」]知恵ある人がその知の光をやわらげ隠し、俗世間の人々の中に |
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同化して交わること。 |
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A仏・菩薩が本来の知徳の光を隠し、煩悩の塵に同じて衆生を救済すること。特に、仏が日本の神として |
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現れる本地垂迹のことをいう。和光垂迹。保元物語(金刀比羅本)「それ―の方便は抜苦与楽の為なれば」 |
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