日本での再始動も大成功で、ようやく二人だけの活動にも慣れ 充実した日々を送り出した頃。 チャンミンが作った料理を美味しそうに頬張りながら、ユノは 「チャンドラー今日の予定は何?」とチャンミンを見た。 「ユノヒョン、昨日言ったのに聞いてなかった?」 「そうだっけ?いつ?」 チャンミンは恥ずかしそうに俯いて 「……… ベッドで ………」と上目使いでユノを見上げた。 「そりゃ無理だよ!チャンドラそんな時に言うなよな〜」 ニヤけた顔で手を伸ばし、向かい側に座るチャンミンの頬をつねった。 「ちょうど目の前にユノヒョンの耳がきたから、その時忘れないように言ったんだけど ダメだったね」チャンミンは情景を思い浮かべながら笑った。 「そんなのダメに決まってるじゃん!  あーヒョン、そこそこもっと!しか 聞こえなかったよ」 「ユノヒョン!!!!」チャンミンは真っ赤になってユノを睨んだ。 ユノはチャンミンの怒った顔にびっくりして立ち上がり、チャンミンの後ろにまわり 後ろから抱きしめた。 「ごめん!ごめん!嘘だよ、冗談だよ!チャミナはそんな事言ってないから〜 許して〜」 「そんな事言うなら、もう絶対にしないからな!!昨日だって イヤだって言ったのに、ユノヒョン強引に始めたくせに!!!」 「わぁーチャンドラー怒るなよーそうだよ!俺がスケベです。 嫌がるチャンドラを無理やり食べました。許してください!」後ろからギューギュー 抱きしめ必死に謝るユノの腕を掴み、 チャンミンは「嘘だよ、ヒョン、怒ってないよ」そう言いながら 振り向きユノに”チュ”とキスをした。 「なんだよー、チャンミナービックリさせるなよ… あせった〜〜」 ふたりはオデコを合わせて、幸せそうに笑った。 「ヒョン、今日は何着ていく?空港じゃないから、何かペアにしても 見つかりにくいんじゃない? あ!僕昨日ユノヒョンが着てたセーター着ていこうかなー あのセーター好きなんだ…  ヒョンの香りも残ってるし… まだ洗ってないだろ?」 「あ?昨日の?どこで脱いだっけ?どこかそのへん… あーそのズボンの下にないかな…」 「あったー大丈夫、しわになってないよ。 じゃぁ僕はこれ。ヒョンはこれにしなよ…ほら、雰囲気似た感じだよ。 リングは映るからね…靴ならいいかなー? いや、僕らきっと一番前の席だから、あの番組のは映るな… じゃぁ靴下なら大丈夫かな…リュックにする?ヒョン何がいい?」 「ん?別に何でも… チャンドラさえいれば、それでいい」 真剣な顔でそう言うユノを見て、チャンミンは嬉しそうに フフっと笑ってまたペアグッズを探す手を動かした。 その様子を何もせずにじっと見つめていたユノが しばらくして「チャンミナ可愛い…」とつぶやき 忙しそうに準備をするチャンミンの後ろから抱きつき、まとわりついた。 「何だよ〜ヒョン、早く用意しないとマネさん来るよ!早くヒョンも準備しなよ!! だから昨日準備しておこうと思ったのに、ヒョンがそんな事いいから 早く来い!って怒るからー」 「昨日は昨日で可愛くて、我慢できなくて、今日は今日で可愛いから〜」 「そればっかじゃん!ヒョン!もういいから!早く離れて用意しなよ!!」 少し怒ったようにチャンミンに言われ、渋々離れてユノは 「冷たいなぁー外でベタベタ出来ないんだから」とふてくされた。 「いや、ヒョンはしてると思う… バレないかと思ってヒヤヒヤするよ」 「そう?これでも我慢してんだけどなぁー」ニヤリと笑ってチャンミンを見る。 「あれで?……ネットじゃーガチだ!ガチだ!って散々言われてるよ… 間違ってないけどさ。 それよりユノヒョン、今日はシャイニーと一緒だから、またテミンとベタベタすんなよ! 近寄って来ても、知らん顔してよね!」チャンミンは怒った表情でそう言った。 「知らん顔は出来ないよー。一応可愛い後輩なんだから」 「ユノヒョン!またそんな事言って、僕を傷つけるんだね!可愛いは余計だろ!!」 チャンミンは前の事を思い出し、チクリと胸が痛んだ。 「チャンミナ、その可愛いとチャンドラが可愛い!ってのは意味が違うじゃん!」 ユノは慌ててチャンミンのそばにかけより、抱きしめた。 「離れとくよ、近づかないから。そんなに心配すんなよ、何でもなかったんだから」  バラエティー番組の収録スタジオ 東方神起の控え室にシャイニーのメンバーが 挨拶に来た。 「先輩、おはようございます。今日はよろしくお願いします」 リーダーのオニュが言い、他のメンバーが頭を下げた。 「ああ、よろしくね!」ユノがオニュとハグしてそう答えた。 チャンミンはユノの横でミノに向かって微笑み、テミンを見ないようにしたが テミンはじっとチャンミンを見ていた。 笑顔ではなく、真剣な表情でじっとチャンミンを見つめていた。 ”何だよ、あいつ…ユノヒョン見るかと思ったら、じっとこっち見て…” 「じゃぁあとでな!」とユノが言う声でチャンミンはハット我にかえり、5人を見送った。 「ユノヒョン、テミンがじっと僕の事見てたよ。ヒョンじゃなくて…なんで僕なんだろ?」 「へーなんでだろな?…チャンドラが綺麗だからじゃない?」と笑った。 「そんなわけないだろ!!全くユノヒョンは適当なんだから!」 「大丈夫だよ!もう気にしないで! トーク頑張らないと!」怒るチャンミンの頭を くしゃくしゃと撫でながら言った。 「ワァーーーーユノさんやめてください!!!もうセット終わってるんですからー」 メイクさんが飛んできて、チャンミンの髪を直した。 「そうだね、気にしすぎかもしれないな」 ”スタンバイお願いします!” スタッフからの声かけでスタジオに移動する。 やはり二人は一番前のメインの席でシャイニーは後ろの高い位置の席だった。 チャンミンはチラッとテミンの方を見た。 ちょうど二人が上からよく見える斜め後ろの方の席だった。 バラエティー番組の間中チャンミンはテミンの視線が気になって トークに集中できなかったが、ユノは全く気にする様子もなく、いつも通り 陽気に話し、場を盛り上げていた。 無事に収録が終わり、 ”お疲れ様でした〜”の合図と共に皆が各自挨拶して、控え室に戻ろうとした。 ユノが司会者に挨拶に行ったので、チャンミンも一緒に行こうとしたその時、 後ろから腕を掴まれた。 振り返るとテミンだった。 「チャンミンヒョン、なんだかとっても幸せそうですね。 今日はユノヒョンと靴下お揃いなんですか?」 「は?靴下??……  知らないよ…  偶然だろ… おまえ何言ってるんだよ!」チャンミンはイライラとテミンの腕を振りほどき ユノの方に行こうとした。 それでもまだ、テミンはしつこくチャンミンの腕を掴み 「僕諦めませんから!  僕だってずっと… チャンミンヒョンよりずっと…」そう言いかけた時に テミンの後ろからキーが寄ってきた。 「チャンミンヒョン、お疲れ様でした」ニコニコと笑いそう声をかけたので テミンはパッとチャンミンの腕を離した。 「あーキーお疲れ!」クラクラめまいを感じるチャンミンはそう言うとすぐに ユノの方に向かった。 心臓が早鐘のように鳴り響いている。 ”諦めませんから…  諦めませんから…” あいつ、やっぱり本気でユノヒョンの事好きなんだ… 随分遠くにいたように感じたユノのそばに行き、チャンミンも司会者に挨拶した。 現場のスタッフにも二人で挨拶して回り、二人で控え室に戻った。 「あー面白かった! …チャンミナどうした?顔色悪いよ。気分でも悪いのか?」 マネージャーも飛んできて 「ほんとですよ!チャンミンさん、真っ青ですよ…大丈夫ですか?」 誰もいなければ、ユノに抱きついていただろう。 しかし、ここにはまだ沢山のスタッフがいて、二人をじっと見ている。 いくらいつもベタベタしているとはいえ、チャンミンはユノに しがみつくことも手を握る事すら出来なかった。 チャンミンの頭の中ではずっとテミンの言葉が流れている。 ユノヒョンに言った方がいいんだろうか? そんな事言ったら、会いにいくかもしれないし… 逆に意識しても困るし… 又前みたいな事になったらどうしよう… 何もなかったって、ユノヒョンが言ってたんだから… 大丈夫。大丈夫… きっと大丈夫だから… 信じよう… ユノヒョンを。 続けられる事を祈ってください